昔のラブレター

デジタル化を進めている中で出会った彼女からの手紙!!毎日毎日手渡してくれた。
いま、読むと大きな心を感じる。
日に日に高まる彼女の思いに此と言って応えない私が見え隠れする。
1月に始まったラブレターも、その年の秋には私への「訴え書」になっていた。
「一緒にいても虚しい思いにされられてばかり・・・・前はもっと振り向いてくれたのに・・・・」
顔が腫れて全身が傷だらけで、シャワーを浴びるのが苦痛だったと思うが、そんな姿で帰ってきた彼女をご両親はどんな思いで見つめたことか、それでも翌日にもらった手紙は
「私が悪いのです」と、反省文でいっぱいだった。
「私は初心を忘れて先生に対してなれなれしく振る舞ったことを反省します。私は所詮はただの使用人に過ぎないのに・・・・」

15年間、手渡された手紙には、彼女の苦痛が埋まっていた。
いま、それを掘り起こしてPCにデジタル保存する。
大きくて深い愛を虐待し蹴散らしてきた。親しみを持って近づく人を退けた。優しかった人々の好意を無駄遣いしてきた。これから先にその付けがどんな形で出現するかが楽しみである。